3月の映画鑑賞記
1.「タイム」
この時代、人間の成長は25歳で止まる。その瞬間、左腕に残りの余命がデジタルで表示される。スラム街の住民達は、僅かな時間で全てを売買する。ある時、スラム街のバーで、富裕層から来た男が腕に余命100年以上と表示されているのを隠さずに派手に飲んでいる。彼は、人生に絶望しているのだ。しかし、スラム街ではギャングが時間を狙っている。何しろ時間は通貨なのだ。主人公の男がギャングから助けてあげるが、彼は自ら命を絶ち、残された時間を男にあげる。母を亡くした男は、富裕層に行く決意を。そこで、大富豪の娘(アマンダ・セイフライド。マンマ・ミーアの娘役)と出会う。彼女がアンドロイドかと思う様な不思議な魅力。眼が大きく印象的。時間監視局は男が100年分の時間を盗んだと思い追ってくる。娘は毎日が退屈。さて何故25歳を過ぎても富裕層は余命が長いのか。隠された謎は?男と娘が監視局に追われ乍ら真実を探っていく。さて・・・?しかし、時間が通貨とは、命と引き換えとは。監督のアンドリュー・ニコルのアイデアの勝利だ。そして常にピンヒールで走っているアマンダの可愛さだネ。
★★★
2.「戦火の馬」
スピルバーグ監督最新作。「ジョーズ」「E.T」「ジュラシック・パーク」そしてジョージ・ルーカスと組んだ「インディー・ジョーンズ」と映画史に残る娯楽作品を生んだかと思いきや、「シンドラーのリスト」「プライベートライアン」ではアカデミー賞に輝いた。
さて、今回の主役は馬。英国の片田舎、農作馬のセリで見つけたサラブレッドの馬を大金をはたいて買ってしまった足の悪い父親。息子は一目で気に入り、「ジョーイ」と名付けて育てる。そんな折、第一次世界大戦が始まり、ジョーイは英国軍戦争馬として安く売られ、フランス戦線に渡るが、そこから数奇な運命をたどる。ドイツの少年兵兄弟、両親を亡くし祖父と住む女の子、皆死んでしまうが、戦争の前には敵も味方も無い。戦場の最前線をジョーイが走り抜ける。鉄状線が身体に巻き付き倒れた時、イギリス兵のひとりが助けに向かうと、同じくドイツ側からもひとりの兵士が来た。敵味方二人で、ジョーイを助ける姿は感動的。さて、ジョーイの運命は?静かな感動が湧き起こる作品です。
★★★★
3.「シャーロックホームズ/シャドーゲーム」
ロバート・ダウニーjr(ホームズ)とジュード・ロー(ワトソン)の武闘派コンビ第二作。ヨーロッパ各地でアナキスト達が連続爆破のテロを起こす。影で操っているのは高名な数学者のモリアーティ教授。この男、
ホームズに勝る天才。流石のホームズも死んだかと思いきや、ワトソンに救われる。これでもかというアクションの連続。しかし、知能ゲームのシャーロックホームズをよくぞここまでアクション作品に変えたものだ。ラスト、成程天才二人の決着はこれしかあるまいと思いきや・・・。それは無いでしょうが。
★★★
4.「マーガレット・サッチャー」
原題の鉄の女の方が物語を表してピンと来る。メリル・ストリープが演じて今年のアカデミー賞の主演女優賞を受賞した。僕がロンドンに渡った24才の時は、サッチャーは49才だ。その頃のヒース首相の時、教育大臣をしていたとは知らなンだ。あの頃のイギリスは英国病と呼ばれ不景気のど真ん中。北アイルランドのI.R.Aの爆弾テロ事件、僕も間違って刑事に尋問を受けた事があった。サッチャーさんは現在86才で認知症。ドラマは淡々と進むがメリル・ストリープの演技で見せる。
★★★
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子供の頃から映画大好き人間。業界では知る人ぞ知る。
中3の高校受験の時は、月に50本を見た事も。今でも年に5~60回は映画館に足を運ぶ。
【評価】
★★★★★ 傑作。見逃すと後悔するぞ!
★★★★ お勧め!映画館に走ろう!
★★★ それなりに面白い。
★★ お暇ならどうぞ。
★ 金と時間のムダ。
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