6月の映画鑑賞記
1.「プリンス・オブ・ペルシャ」
『パイレーツ・オブ・カリビアン』と同じプロデューサーなので、まあ楽しむにはいいかと思ったが、これが大外れ。ペルシア(今のイラン)が強大な軍事力で隣国アラムートを攻める。その理由が軍備を強化していると。アメリカがイラクを攻めた時と同じ。しかも、舞台はペルシア。核実験を重ね、アメリカともめている。映画で皮肉るとはハリウッドもまだまともか。
さて、物語は平民の少年が養子として迎えられ、立派な王子に成長する。しかし、あらぬ事か王の暗殺犯とされる……。『時間の砂』で過去に戻れるとかどうとかこうとか。あらまあ……。
★★
2.「オーケストラ」(仏、2009)
原題は「コンサート」。ロシア・ボリショイ交響楽団で劇場清掃員として働くさえないオジサン。
しかし、彼は旧ソ連のブレジネフ時代に主席指揮者を追い出されたのだ。ある日、彼が清掃中に一枚のFAXが送られてくる。それを盗み見てある行動を起こす。そして昔の仲間を集め、パリに乗り込むのだ。この発想は面白い。が、映画としては退屈。
しかし、ラスト30分あたりから俄然面白くなってくる。そう、若き女性バイオリニストが登場し、彼女の正体は……。リハーサル無しの本番はどうなるのか。パリのシャトレ座でのチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲の演奏シーン10分は必見!感動モノです!
最近のフランス映画は明るく、感動があり仲々宜しい。
★★★★
3.「アイアンマン2」
ロバート・ダウニー・Jrの主演で大ヒットした2作目。彼は前作でハリウッドのメジャーに復活。昔々、「チャップリン」で大した役者だと思っていたが、その後麻薬や酒に溺れて低迷。だからこそ今回は敵役に「レスラー」で復活したミッキー・ロークを指名したのだろう。彼も昔々、ニューヨークの中国マフィアと戦う刑事で大ブレークした後同じ道をたどった。
さて、秘書のグフィネス・バルトローは「恋に落ちたシェークスピア」で主演女優賞を取って以来、パッとしない。大好きなスカーレット・ヨハンソンも出て居るが、小悪魔的な美しさはこの映画では余り発揮されてない。勿体無いネ。まあ、楽しむ分には退屈しない。
★★★
4.「キャタピラー」
今年の第60回ベルリン国際映画祭で主演の寺島しのぶが主演女優賞を取った事で話題になった。製作・監督は若松孝二。前作「実録・連合赤軍」も見た。さて、この映画反戦映画ではある。田舎の山村から兵隊に出た男が両手両足を失いイモ虫のごとく帰還する。父親と姉は嫁にその世話を押し付ける。これもお国の為だと。さて、イモ虫の姿でも、食べて、寝て、排泄するのだ。生きているのだから。そして性欲も……。映画は、小さな家の中で、その繰り返しばかり。山村の中で男は村人に軍神扱いである。ラジオ放送を多用して戦争の状況を分らせるが、イヤこれは低予算だから監督は頭を使ったか……。何しろ撮影はたったの12日間との事。そして戦争が終わり、男は溜池で自ら死を選ぶ。戦争中の己の行為を恥じて。主役二人の熱演は買うが、映画としては……。
★★
5.「マイ・ブラザー」
兄は、海兵隊の優秀な将校。美しい妻に可愛い女の子二人に恵まれている。弟は刑務所から出たばかり。父親は海兵隊出身。弟を嫌っている。さて、兄が再びアフガニスタンに出兵した。そこで、ゲリラに襲撃され部下と2人だけ生き残るが捕虜になる。妻の元には戦死の報告が届き、絶望の淵に突き落とされる。そんな彼女と娘二人を献身的に支えたのが弟。さて、アフガンでゲリラに脅され兄は自らの命を守る為に部下を鉄パイプで殴り殺す事になる。その後、米軍に救出され、帰還し家族の元に戻るが、別人の様になっている。そして、妻と弟の仲を疑い、子供にも嫌われる。遂に、事件が……。兄を演ずるのはスパイダーマンのトビー・マグワイア。狂気の演技。弟はブロークバック・マウンテンのジェイク・ギレンホール。そして美しい妻にスターウォーズのお姫様ナタリー・ポートマン。そして、驚いたのが「17歳の肖像」でブレイクしたイギリスの驚異的新人キャリー・マリガンが、共に捕虜になり殴り殺された海兵隊員の妻の役で出ている。アフガニスタン、イラクと米軍は戦っているが戦争は恐い。
★★★★
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子供の頃から映画大好き人間。業界では知る人ぞ知る。
中3の高校受験の時は、月に50本を見た事も。今でも年に5~60回は映画館に足を運ぶ。
【評価】
★★★★★ 傑作。見逃すと後悔するぞ!
★★★★ お勧め!映画館に走ろう!
★★★ それなりに面白い。
★★ お暇ならどうぞ。
★ 金と時間のムダ。
『パイレーツ・オブ・カリビアン』と同じプロデューサーなので、まあ楽しむにはいいかと思ったが、これが大外れ。ペルシア(今のイラン)が強大な軍事力で隣国アラムートを攻める。その理由が軍備を強化していると。アメリカがイラクを攻めた時と同じ。しかも、舞台はペルシア。核実験を重ね、アメリカともめている。映画で皮肉るとはハリウッドもまだまともか。
さて、物語は平民の少年が養子として迎えられ、立派な王子に成長する。しかし、あらぬ事か王の暗殺犯とされる……。『時間の砂』で過去に戻れるとかどうとかこうとか。あらまあ……。
★★
2.「オーケストラ」(仏、2009)
原題は「コンサート」。ロシア・ボリショイ交響楽団で劇場清掃員として働くさえないオジサン。
しかし、彼は旧ソ連のブレジネフ時代に主席指揮者を追い出されたのだ。ある日、彼が清掃中に一枚のFAXが送られてくる。それを盗み見てある行動を起こす。そして昔の仲間を集め、パリに乗り込むのだ。この発想は面白い。が、映画としては退屈。
しかし、ラスト30分あたりから俄然面白くなってくる。そう、若き女性バイオリニストが登場し、彼女の正体は……。リハーサル無しの本番はどうなるのか。パリのシャトレ座でのチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲の演奏シーン10分は必見!感動モノです!
最近のフランス映画は明るく、感動があり仲々宜しい。
★★★★
3.「アイアンマン2」
ロバート・ダウニー・Jrの主演で大ヒットした2作目。彼は前作でハリウッドのメジャーに復活。昔々、「チャップリン」で大した役者だと思っていたが、その後麻薬や酒に溺れて低迷。だからこそ今回は敵役に「レスラー」で復活したミッキー・ロークを指名したのだろう。彼も昔々、ニューヨークの中国マフィアと戦う刑事で大ブレークした後同じ道をたどった。
さて、秘書のグフィネス・バルトローは「恋に落ちたシェークスピア」で主演女優賞を取って以来、パッとしない。大好きなスカーレット・ヨハンソンも出て居るが、小悪魔的な美しさはこの映画では余り発揮されてない。勿体無いネ。まあ、楽しむ分には退屈しない。
★★★
4.「キャタピラー」
今年の第60回ベルリン国際映画祭で主演の寺島しのぶが主演女優賞を取った事で話題になった。製作・監督は若松孝二。前作「実録・連合赤軍」も見た。さて、この映画反戦映画ではある。田舎の山村から兵隊に出た男が両手両足を失いイモ虫のごとく帰還する。父親と姉は嫁にその世話を押し付ける。これもお国の為だと。さて、イモ虫の姿でも、食べて、寝て、排泄するのだ。生きているのだから。そして性欲も……。映画は、小さな家の中で、その繰り返しばかり。山村の中で男は村人に軍神扱いである。ラジオ放送を多用して戦争の状況を分らせるが、イヤこれは低予算だから監督は頭を使ったか……。何しろ撮影はたったの12日間との事。そして戦争が終わり、男は溜池で自ら死を選ぶ。戦争中の己の行為を恥じて。主役二人の熱演は買うが、映画としては……。
★★
5.「マイ・ブラザー」
兄は、海兵隊の優秀な将校。美しい妻に可愛い女の子二人に恵まれている。弟は刑務所から出たばかり。父親は海兵隊出身。弟を嫌っている。さて、兄が再びアフガニスタンに出兵した。そこで、ゲリラに襲撃され部下と2人だけ生き残るが捕虜になる。妻の元には戦死の報告が届き、絶望の淵に突き落とされる。そんな彼女と娘二人を献身的に支えたのが弟。さて、アフガンでゲリラに脅され兄は自らの命を守る為に部下を鉄パイプで殴り殺す事になる。その後、米軍に救出され、帰還し家族の元に戻るが、別人の様になっている。そして、妻と弟の仲を疑い、子供にも嫌われる。遂に、事件が……。兄を演ずるのはスパイダーマンのトビー・マグワイア。狂気の演技。弟はブロークバック・マウンテンのジェイク・ギレンホール。そして美しい妻にスターウォーズのお姫様ナタリー・ポートマン。そして、驚いたのが「17歳の肖像」でブレイクしたイギリスの驚異的新人キャリー・マリガンが、共に捕虜になり殴り殺された海兵隊員の妻の役で出ている。アフガニスタン、イラクと米軍は戦っているが戦争は恐い。
★★★★
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子供の頃から映画大好き人間。業界では知る人ぞ知る。
中3の高校受験の時は、月に50本を見た事も。今でも年に5~60回は映画館に足を運ぶ。
【評価】
★★★★★ 傑作。見逃すと後悔するぞ!
★★★★ お勧め!映画館に走ろう!
★★★ それなりに面白い。
★★ お暇ならどうぞ。
★ 金と時間のムダ。
2010年06月21日 14:18