9月の映画鑑賞記
1.「息もできない」
国際映画祭でいろいろ賞を取った傑作との前触れにダマされた。確かに韓国映画は時に良い映画がでてくるので期待したのだ。しかし…。主演のヤン・イクチュンが自ら全財産をはたいて、製作・脚本迄手掛けた。聞けば、本人の家族との関りにも製作の理由があるという。ある日、金の取りたてのチンピラと高3の女の子が道ですれ違い、ひょんな事から人生が交う。チンピラの男の父親は幼い頃、家庭内暴力で男の妹を刺し殺し、そして又母親も死ぬ。刑務所から出所した父親を許せないと、日々殴る。高3の女の子の母親は屋台の商売をしていたがある日、チンピラに殴り殺される。ベトナム帰りの父親は精神に異常を来たし、職の無い兄は高校時代の仲間に誘われ、偶然にチンピラの男の弟分になる。そして、この気の弱い兄が終いにはチンピラの男を殺す事になる。途中からラストの悲劇が想像できてしまう。韓国では家庭内暴力が当り前であったとか己の心の葛藤が映画を作り出す原動力かは解らぬが、映画の冒頭から汚いことばの連続で、余程途中で帰ろうと思った位。僕には傑作とは思えない。
★★
2.「ベストキッド」
ハリウッドの黒人人気俳優ウィル・スミスが製作に加わり息子を主役にリメイクした映画。前作は沖縄出身のカラテの師匠役がパット森田だった。さて、今回は黒人の息子が母の仕事の転勤で北京に移り住み北京中学校に転入する。なんともまあ現代的な設定。バイオリンを弾く可愛い女の子と友達になるが、そこでカンフーの強い男の子のグループにイジめられる。しかし、マンションの管理人がカンフーの達人でその指導を受け、中学生のカンフー大会で憎っくいいじめっ子のボスを決勝で破り感動的な優勝!とまあ、ハリウッドのおきまりのパターンの子供版。要するに1.逆境からはい上がり勝利を手にする。2.愛するガールフレンドができ、相手の両親は反対するが最後は認める。3.家族(今回は母親のみ)は心配するが子を信じて支える。4.師匠は過去に心に深い傷を負っているが主人公を厳しく指導し人生を導く。とまあ、このパターンである。臭いけど、これは青春物の定番だネ。子供向けなら尚更。しかし、この映画のヒットの最大なる理由はカンフーの師匠にジャッキー・チェンを配役した事だ。彼のカンフーの実力は世界中の映画ファンが知っている。そこに説得力が生まれるのだ。チャカチャカの今迄の役から脱皮する良いチャンスでジャッキー良かったネェー。しかし、ジャッキーが車の中で男の子を前に泣く事は、中国の武道の達人ならばあり得ないでしょうが…。なんと、ハリウッドはイイ加減。僕は途中寝てました。(原題はKarate kid)
★★★
3.「エグザム」
これは若い監督のアイデア勝ちだ。ある新薬開発会社(と思う)が就職試験を行う。たった一人の採用枠に対して男女4名ずつの8名が最終試験に残った。会場は密室。そしてガードマンが立っている。試験官が入って来てルールを説明し、答案用紙を配る。しかし、何も書かれていない。白紙なのである。試験時間は80分間。さて、8名はどうする?登場人物は10名。舞台はこの部屋の中だけ。役者も無名。こりゃー金もかからない制作費。頭の良い監督が居るモンだ。(桜坂劇場にて)
★★
4.「ガールフレンド・エクスペリエンス」
新聞での広告コピーが全米No.1アダルト女優のサーシャ・グレイ主演とある。それで見たとお思いか?イヤイヤ、僕はそういうアダルト女優など知りませヌ。ところが、監督がスティーブン・ソダーバーグとある。ん!?あのソダ-バーグ?最近では3年程前の「オーシャンズ13」。彼は10年程前には「トラフィック」で確か作品賞か監督賞を受賞し、その年には「エリン・ブロコビッチ」でまさかと思ったあのジュリア・ロバーツに主演女優賞をもたらした。さて、高級コールガールの彼女は身体を売るだけでなく食事や話しの相手になり、恋人の時間を演ずる。その額やあらま1時間で2000ドル!ところがある日、好みの客が現れ…。映画というよりハンドカメラのドキュメンタリータッチで進む。フーン。(桜坂劇場にて)
★
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子供の頃から映画大好き人間。業界では知る人ぞ知る。
中3の高校受験の時は、月に50本を見た事も。今でも年に5~60回は映画館に足を運ぶ。
【評価】
★★★★★ 傑作。見逃すと後悔するぞ!
★★★★ お勧め!映画館に走ろう!
★★★ それなりに面白い。
★★ お暇ならどうぞ。
★ 金と時間のムダ。
国際映画祭でいろいろ賞を取った傑作との前触れにダマされた。確かに韓国映画は時に良い映画がでてくるので期待したのだ。しかし…。主演のヤン・イクチュンが自ら全財産をはたいて、製作・脚本迄手掛けた。聞けば、本人の家族との関りにも製作の理由があるという。ある日、金の取りたてのチンピラと高3の女の子が道ですれ違い、ひょんな事から人生が交う。チンピラの男の父親は幼い頃、家庭内暴力で男の妹を刺し殺し、そして又母親も死ぬ。刑務所から出所した父親を許せないと、日々殴る。高3の女の子の母親は屋台の商売をしていたがある日、チンピラに殴り殺される。ベトナム帰りの父親は精神に異常を来たし、職の無い兄は高校時代の仲間に誘われ、偶然にチンピラの男の弟分になる。そして、この気の弱い兄が終いにはチンピラの男を殺す事になる。途中からラストの悲劇が想像できてしまう。韓国では家庭内暴力が当り前であったとか己の心の葛藤が映画を作り出す原動力かは解らぬが、映画の冒頭から汚いことばの連続で、余程途中で帰ろうと思った位。僕には傑作とは思えない。
★★
2.「ベストキッド」
ハリウッドの黒人人気俳優ウィル・スミスが製作に加わり息子を主役にリメイクした映画。前作は沖縄出身のカラテの師匠役がパット森田だった。さて、今回は黒人の息子が母の仕事の転勤で北京に移り住み北京中学校に転入する。なんともまあ現代的な設定。バイオリンを弾く可愛い女の子と友達になるが、そこでカンフーの強い男の子のグループにイジめられる。しかし、マンションの管理人がカンフーの達人でその指導を受け、中学生のカンフー大会で憎っくいいじめっ子のボスを決勝で破り感動的な優勝!とまあ、ハリウッドのおきまりのパターンの子供版。要するに1.逆境からはい上がり勝利を手にする。2.愛するガールフレンドができ、相手の両親は反対するが最後は認める。3.家族(今回は母親のみ)は心配するが子を信じて支える。4.師匠は過去に心に深い傷を負っているが主人公を厳しく指導し人生を導く。とまあ、このパターンである。臭いけど、これは青春物の定番だネ。子供向けなら尚更。しかし、この映画のヒットの最大なる理由はカンフーの師匠にジャッキー・チェンを配役した事だ。彼のカンフーの実力は世界中の映画ファンが知っている。そこに説得力が生まれるのだ。チャカチャカの今迄の役から脱皮する良いチャンスでジャッキー良かったネェー。しかし、ジャッキーが車の中で男の子を前に泣く事は、中国の武道の達人ならばあり得ないでしょうが…。なんと、ハリウッドはイイ加減。僕は途中寝てました。(原題はKarate kid)
★★★
3.「エグザム」
これは若い監督のアイデア勝ちだ。ある新薬開発会社(と思う)が就職試験を行う。たった一人の採用枠に対して男女4名ずつの8名が最終試験に残った。会場は密室。そしてガードマンが立っている。試験官が入って来てルールを説明し、答案用紙を配る。しかし、何も書かれていない。白紙なのである。試験時間は80分間。さて、8名はどうする?登場人物は10名。舞台はこの部屋の中だけ。役者も無名。こりゃー金もかからない制作費。頭の良い監督が居るモンだ。(桜坂劇場にて)
★★
4.「ガールフレンド・エクスペリエンス」
新聞での広告コピーが全米No.1アダルト女優のサーシャ・グレイ主演とある。それで見たとお思いか?イヤイヤ、僕はそういうアダルト女優など知りませヌ。ところが、監督がスティーブン・ソダーバーグとある。ん!?あのソダ-バーグ?最近では3年程前の「オーシャンズ13」。彼は10年程前には「トラフィック」で確か作品賞か監督賞を受賞し、その年には「エリン・ブロコビッチ」でまさかと思ったあのジュリア・ロバーツに主演女優賞をもたらした。さて、高級コールガールの彼女は身体を売るだけでなく食事や話しの相手になり、恋人の時間を演ずる。その額やあらま1時間で2000ドル!ところがある日、好みの客が現れ…。映画というよりハンドカメラのドキュメンタリータッチで進む。フーン。(桜坂劇場にて)
★
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子供の頃から映画大好き人間。業界では知る人ぞ知る。
中3の高校受験の時は、月に50本を見た事も。今でも年に5~60回は映画館に足を運ぶ。
【評価】
★★★★★ 傑作。見逃すと後悔するぞ!
★★★★ お勧め!映画館に走ろう!
★★★ それなりに面白い。
★★ お暇ならどうぞ。
★ 金と時間のムダ。
2010年09月27日 15:27