11月の映画鑑賞記
1.「あしたのパスタはアルデンテ」
白いウェディングドレスの花嫁が古城の階段を駆け上るとそこに一人の男が待っている。花嫁は拳銃を取り出し、二人はもみ合い銃声が一発。一転舞台は現在に。ローマに住む作家志望の次男が実家に戻る。南イタリアの老舗パスタ会社の3代目社長に長男が就任する事になり、一族の晩餐会があるのだ。その前日、次男は長男に自分はゲイだと告白する。さて当日、あろう事か長男が皆の前で自分はゲイだと告白する。一同騒然。父親は長男を勘当し、心臓の病で卒倒してしまう。病室に次男を呼び経営を託す。共同経営者の美女は変わった女。互いに魅かれるが…。そしてローマからゲイ仲間4人が遊びに来る。一同ゲイだとバレると大変な事になる。さて、冒頭に出た美しい花嫁。実は、兄弟の祖母である。この祖母、糖尿病なのだが、ラストにある想いを胸に秘め化粧をして、ケーキをたくさん食べそのまま死ぬ。人生、紳士たるより自分の幸せを目指しなさいと言って死して現れた祖母のことば。パスタ工場の経営は?次男はゲイに進むのか?祖母の秘密とは?仲々愉快な映画である。
★★★
2.「ゴーストライター」
もう80才になろうかというポランスキー監督の最新作。最近では「戦場のピアニスト」でアカデミー監督賞に輝いたが、僕にとっては「チャイナタウン」、そしてミア・ファーロー主演の「ローズマリーの赤ちゃん」の印象が強烈。さて、この映画、元英国首相(007映画の元ジェームズボンド役のピアース・ブロスナン)の自伝のゴーストライターに雇われた男が、前任者の不審な死を調べていくうちに、命を狙われてしまう。何故、労働党出身の英国首相はアメリカに賛同してイラクに派兵したのか。ラスト5分が見事。それ迄は淡々と見ていたのだが、音楽がマッチして緊迫の中に謎解きが・・・。流石、監督の職人芸。しかし、女性には退屈かも。★★★★
3.「マネーボール」
ブラッド・ピット主演の映画ではこれが一番良かった。メジャーリーグの常識に敢然と挑戦した実話。彼は貧乏球団アスレチックスのGM(ジェネラル・マネージャー)。高校時代に名門スタンフォード大学の奨学生に合格したが、アスレチックスのスカウトに見込まれ契約金の小切手を見せられ入団する。しかし結果を出せず、自らスカウトに移り今はGMである。アスレチックスに入団したのが人生の最初の決断。地区優勝でヤンキースに敗れた後、ひょんな事からライバル球団に居たデータ分析担当のイエール大卒のピーターを引き抜く。今迄の常識を変えた出塁率とかのデータで選手をスカウトする。これが2番目の決断。球界の大反発にあうが、7月からあれよあれよと20連勝をする。彼はゲームを見ない主義だ。しかし、離婚して母親の元に居る娘に電話で言われる。「パパ、ジンクス(何かあったのだろう・・・)は忘れて球場へ行って」と。ラジオを点けると4回だが11対0で圧倒的リード。彼は、車をUターンして球場に駆けつける。しかし、選手は緊張の余りミスの連続で遂に11対11の同点に追い付かれる。やはり・・・と思ったが9回裏代打のサヨナラホームランで20連勝。これがア・リーグの新記録!球場に駆け付けたのが第3の決断。しかし、リーグ優勝はツインズに5戦目で敗れる。その後、驚くべきオファーが名門レッドソックスのオーナーから提示される。GMとして1250万ドルの移籍金なのだ。過去最高金額である。さて、彼ことビリー・ビーン(当時44才)はどうしたか。最初の決断の反省を踏まえて、貧乏球団に留まるのだ。もう、お金で人生の決断はしない。愛する娘が作った恋に悩む乙女のCDを聴く。パパってバカね・・・と。歌詞が良い。そう、人生は決断の連続なのだ。
★★★★★
4.「ミケランジェロの暗号」 独. 2010年
ユダヤ人画商のカウフマン一家に、ナチスの足音が迫って来る。息子ヴィクトルは、久しぶりに帰って来た使用人の息子で親友でもあるルディに、酒を飲んだ勢いで秘蔵のミケランジェロの絵を見せてしまう。実は、ルディはナチスに傾倒していたのだ。ナチスが、ムッソリーニとの連合を強化しようと贈呈の為その絵を奪う。それは偽物であった。本物は?隠した父親は収容所で死亡。母親も収容所で危ない。ヴィクトルは、本物の在りかを知っているふりをしてナチスと駆け引きをし、母親を救おうとする。痛快なラストがイイねえー。
5つ星に近い★★★★
4.「コンティジョン」
アカデミー賞監督スティーブン・ソダ―バーグの最新作。お得意の群象劇。香港の空港のロビーで、女性(グウィネス・バルトロウ)が携帯で話している。昨夜の情事の相手だ。どこか身体がだるそうだ。2日目と表示され、3日目、4日目と、ロンドン、東京で、一人一人亡くなる。原題は「接触感染」という意味。ある過激なジャーナリスト(ジュード・ロー)が政府の陰謀でだとブログに書き込み、人々は恐怖にあおられ、パニックに陥り、スーパーや薬局を襲い、社会は崩壊していく。東北大震災の時に見せた日本人の礼節の良さとは大違い。ソダ―バーグ監督の作品には人気スターも出演したいのだろうな 。マット・ディモン、ケイト・ウィンスレット、マリオン・コティヤール等が出演。何故、2日目から映画が始まったか?ラストは第1日目で感染の謎が明らかになる。
★★★★
--------------------------------------------
子供の頃から映画大好き人間。業界では知る人ぞ知る。
中3の高校受験の時は、月に50本を見た事も。今でも年に5~60回は映画館に足を運ぶ。
【評価】
★★★★★ 傑作。見逃すと後悔するぞ!
★★★★ お勧め!映画館に走ろう!
★★★ それなりに面白い。
★★ お暇ならどうぞ。
★ 金と時間のムダ。
白いウェディングドレスの花嫁が古城の階段を駆け上るとそこに一人の男が待っている。花嫁は拳銃を取り出し、二人はもみ合い銃声が一発。一転舞台は現在に。ローマに住む作家志望の次男が実家に戻る。南イタリアの老舗パスタ会社の3代目社長に長男が就任する事になり、一族の晩餐会があるのだ。その前日、次男は長男に自分はゲイだと告白する。さて当日、あろう事か長男が皆の前で自分はゲイだと告白する。一同騒然。父親は長男を勘当し、心臓の病で卒倒してしまう。病室に次男を呼び経営を託す。共同経営者の美女は変わった女。互いに魅かれるが…。そしてローマからゲイ仲間4人が遊びに来る。一同ゲイだとバレると大変な事になる。さて、冒頭に出た美しい花嫁。実は、兄弟の祖母である。この祖母、糖尿病なのだが、ラストにある想いを胸に秘め化粧をして、ケーキをたくさん食べそのまま死ぬ。人生、紳士たるより自分の幸せを目指しなさいと言って死して現れた祖母のことば。パスタ工場の経営は?次男はゲイに進むのか?祖母の秘密とは?仲々愉快な映画である。
★★★
2.「ゴーストライター」
もう80才になろうかというポランスキー監督の最新作。最近では「戦場のピアニスト」でアカデミー監督賞に輝いたが、僕にとっては「チャイナタウン」、そしてミア・ファーロー主演の「ローズマリーの赤ちゃん」の印象が強烈。さて、この映画、元英国首相(007映画の元ジェームズボンド役のピアース・ブロスナン)の自伝のゴーストライターに雇われた男が、前任者の不審な死を調べていくうちに、命を狙われてしまう。何故、労働党出身の英国首相はアメリカに賛同してイラクに派兵したのか。ラスト5分が見事。それ迄は淡々と見ていたのだが、音楽がマッチして緊迫の中に謎解きが・・・。流石、監督の職人芸。しかし、女性には退屈かも。★★★★
3.「マネーボール」
ブラッド・ピット主演の映画ではこれが一番良かった。メジャーリーグの常識に敢然と挑戦した実話。彼は貧乏球団アスレチックスのGM(ジェネラル・マネージャー)。高校時代に名門スタンフォード大学の奨学生に合格したが、アスレチックスのスカウトに見込まれ契約金の小切手を見せられ入団する。しかし結果を出せず、自らスカウトに移り今はGMである。アスレチックスに入団したのが人生の最初の決断。地区優勝でヤンキースに敗れた後、ひょんな事からライバル球団に居たデータ分析担当のイエール大卒のピーターを引き抜く。今迄の常識を変えた出塁率とかのデータで選手をスカウトする。これが2番目の決断。球界の大反発にあうが、7月からあれよあれよと20連勝をする。彼はゲームを見ない主義だ。しかし、離婚して母親の元に居る娘に電話で言われる。「パパ、ジンクス(何かあったのだろう・・・)は忘れて球場へ行って」と。ラジオを点けると4回だが11対0で圧倒的リード。彼は、車をUターンして球場に駆けつける。しかし、選手は緊張の余りミスの連続で遂に11対11の同点に追い付かれる。やはり・・・と思ったが9回裏代打のサヨナラホームランで20連勝。これがア・リーグの新記録!球場に駆け付けたのが第3の決断。しかし、リーグ優勝はツインズに5戦目で敗れる。その後、驚くべきオファーが名門レッドソックスのオーナーから提示される。GMとして1250万ドルの移籍金なのだ。過去最高金額である。さて、彼ことビリー・ビーン(当時44才)はどうしたか。最初の決断の反省を踏まえて、貧乏球団に留まるのだ。もう、お金で人生の決断はしない。愛する娘が作った恋に悩む乙女のCDを聴く。パパってバカね・・・と。歌詞が良い。そう、人生は決断の連続なのだ。
★★★★★
4.「ミケランジェロの暗号」 独. 2010年
ユダヤ人画商のカウフマン一家に、ナチスの足音が迫って来る。息子ヴィクトルは、久しぶりに帰って来た使用人の息子で親友でもあるルディに、酒を飲んだ勢いで秘蔵のミケランジェロの絵を見せてしまう。実は、ルディはナチスに傾倒していたのだ。ナチスが、ムッソリーニとの連合を強化しようと贈呈の為その絵を奪う。それは偽物であった。本物は?隠した父親は収容所で死亡。母親も収容所で危ない。ヴィクトルは、本物の在りかを知っているふりをしてナチスと駆け引きをし、母親を救おうとする。痛快なラストがイイねえー。
5つ星に近い★★★★
4.「コンティジョン」
アカデミー賞監督スティーブン・ソダ―バーグの最新作。お得意の群象劇。香港の空港のロビーで、女性(グウィネス・バルトロウ)が携帯で話している。昨夜の情事の相手だ。どこか身体がだるそうだ。2日目と表示され、3日目、4日目と、ロンドン、東京で、一人一人亡くなる。原題は「接触感染」という意味。ある過激なジャーナリスト(ジュード・ロー)が政府の陰謀でだとブログに書き込み、人々は恐怖にあおられ、パニックに陥り、スーパーや薬局を襲い、社会は崩壊していく。東北大震災の時に見せた日本人の礼節の良さとは大違い。ソダ―バーグ監督の作品には人気スターも出演したいのだろうな 。マット・ディモン、ケイト・ウィンスレット、マリオン・コティヤール等が出演。何故、2日目から映画が始まったか?ラストは第1日目で感染の謎が明らかになる。
★★★★
--------------------------------------------
子供の頃から映画大好き人間。業界では知る人ぞ知る。
中3の高校受験の時は、月に50本を見た事も。今でも年に5~60回は映画館に足を運ぶ。
【評価】
★★★★★ 傑作。見逃すと後悔するぞ!
★★★★ お勧め!映画館に走ろう!
★★★ それなりに面白い。
★★ お暇ならどうぞ。
★ 金と時間のムダ。
2011年11月08日 10:01