3月の映画鑑賞記
子供の頃から映画大好き人間。業界では知る人ぞ知る。中3の高校受験の時は、月に50本を見た事も。今でも年に50~60回は映画館に足を運ぶ。
1.「フライト」
監督はフォレスト・ガンプのロバート・ゼメキス。主演は同じくアカデミー賞の黒人俳優デンゼル・ワシントンの組み合わせと来たら観なくては・・・と映画館へ。デンゼル・ワシントンは機長。前日はしこたま飲み過ぎ。彼にとってはいつもの事だ。フロリダからアトランタ行きの旅客機が気流に巻き込まれる。機長の技術で上手く切り抜けたかと思うや、今度は原因不明の急降下。もう墜落かと誰もが疑わなかった時、機長は背面飛行により緊急着陸に成功。多くの命を救ったが、しかし、6名の乗員・乗客の命を失う。一夜にしてヒーローになったかと思うと、一転。彼に疑惑が・・・。血中からアルコール反応が出たのだ。そう、彼はアルコール中毒だ。安全委員会の追及を受け、公開尋問が始まる。さて、機長の運命は!?緊迫した演技は、今回のアカデミー賞主演男優賞候補にふさわしい。しかし、アルコール中毒の恐さ。道を外して行くエリートの愚かさ。ひとごとでは無い。
★★★★
2.「マリーアントワネット」
今、沖縄博物館でマリー・アントワネット展を沖縄タイムス社65周年記念で開催中。1789年7月14日のフランス革命が勃発した日から4日間の物語。マリー・アントワネットの朗読係が、彼女の愛人(といっても人妻だが)を、スイスに逃す為身代わりになる物語。しかし、何を言いたいのやらこの映画。フランス映画はえてしてこうだ。
★★
3.「アルゴ」
今年のアカデミー作品賞受賞。監督・主演はベン・アフレック。この男の力量はたいしたモンだ。マット・ディモンとの共作「グットウィルハンティング」でアカデミー脚本賞を受賞したのはだいぶ昔。さて、この映画はイラン革命が起きた1979年に首都テヘランでアメリカ大使館が占領され、その時逃亡した6人がカナダ大使公邸に隠れた。早く脱出させないと6人の命が危い。CIAの局員ベン・アフレックが中東を舞台にしESF映画をイランで撮影し、6人を映画スタッフに仕立てあげ空港から堂々と脱出させるプランを練る。これが実話だというのが凄い。手に汗握る展開が続く。2時間以上の時間があっという間だ。僕がロンドンに居た頃、最初のクラスでパルバネというイランからの留学生が居た。ドイツとフランスの女の子を入れて僕だけ男だが誘われてケンブリッジ迄遊びに行った事もある。彼女がテヘランに帰る前の夜、僕が勤めていたレストランに尋ねて来た事があった。当時はパーレビ国王体制で、金持ちの娘だったのでイラン革命ではひどい目に合ってないか心配だが・・・。この映画を観て思い出す。
★★★★★
4.「ジャンゴ(繋がれざる者」
クエンティン・タランティーノ監督・脚本。アメリカ南北戦争の始まる2年前が舞台。ドイツ人の歯医者が、賞金稼ぎに転職。この男冷静沈着だ。ある三人組を追っているのだが顔が分からない。一味の顔を知っているというので奴隷商品から黒人のジャンゴを買い取り、賞金稼ぎのパートナーとして銃の扱いを教える。実はジャンゴの妻はドイツ語が話せ、今は冷酷な若き農園主(レオナルド・ディカプリオ)の下で奴隷になっているという噂を聞き救出に向かう。まあ、最後はドンパチやら血しぶきが飛びかうやら。しかし、今年のアカデミー助演男優賞に輝いた、ドイツ人歯科医師の賞金稼ぎを演じたクリストフ・ヴァルツが上手い。これで2度目の受賞だ。それもタランティーノ作品で。タランティーノが脚本賞を受賞したが、小生は腑に落ちないが・・・。しかし、2時間30分は長い。
★★★
5.「危険なメソッド」(イギリス他)
かの有名な心理学者の若きユングと、既に大家として君臨するフロイトの史実に基いた物語というので、時間を作り桜坂劇場に足を運んだ。舞台は第1次世界大戦前の精神分析医ユングの下に、ロシア系ユダヤ人サビーナが馬車で運ばれてくる。美しく聡明だが精神に異常をきたしている。その表情が凄い。演技かCGか不明だが演ずるのは「ブラックスワン」でアカデミー賞主演女優賞のキーラ・ナイトレイ。ところが、ユングは彼女と性的関係をもってしまう。過激な情熱をもって迫る彼女にユングは自己保身から別れを持ち出す。彼女は、ウイーンのフロイトの下を訪れ、フロイトの治療で健全な精神を取り戻し、ロシアに戻った後、学界に名を広める。ユングも自ら精神を病むが、第1次世界大戦後完治し、フロイト亡き後精神分析や医学界で名を成す。しかしこのユング、彼女と別れた後も、又、別の患者と関係を持つのだ。こんなのアリかと思うが、今から100年も前は上流社会ではそれが許されたのだろう。
★★
6.「ジャックと天空の巨人」
小さい頃童話を読んでワクワクしたもんだ。ジャックと豆の木もそう。童話では貧しい家の子のジャックが巨大な豆の木を登って巨人の目を盗み宝物を奪って、追いかけてくる巨人を豆の木を切り倒してメデたし、メデたしで終わったが・・・。さて、映画では貧しいがイケメンの青年ジャックが、お姫様に叶わぬ恋をする。お城の中の権力争いのさ中、秘密として隠されていた豆が水に浸り天空迄伸びて行く。ひょんな事から、ジャックとお姫様が天空の巨人の国迄行くのだが、お姫様が捕まってしまい、姫を助ける為に善悪乱れた騎士団も豆の木を登る。巨人を支配する王冠や、人間を食べる巨人や、まあCGだからこそ出来る映像だ。最後は当然メデタシ、メデタシ。
★★★
(評価)
★★★★★ 傑作。見逃すと後悔するぞ!
★★★★ お勧め!映画館に走ろう!
★★★ それなりに面白い。
★★ お暇ならどうぞ。
★ 金と時間のムダ。
1.「フライト」
監督はフォレスト・ガンプのロバート・ゼメキス。主演は同じくアカデミー賞の黒人俳優デンゼル・ワシントンの組み合わせと来たら観なくては・・・と映画館へ。デンゼル・ワシントンは機長。前日はしこたま飲み過ぎ。彼にとってはいつもの事だ。フロリダからアトランタ行きの旅客機が気流に巻き込まれる。機長の技術で上手く切り抜けたかと思うや、今度は原因不明の急降下。もう墜落かと誰もが疑わなかった時、機長は背面飛行により緊急着陸に成功。多くの命を救ったが、しかし、6名の乗員・乗客の命を失う。一夜にしてヒーローになったかと思うと、一転。彼に疑惑が・・・。血中からアルコール反応が出たのだ。そう、彼はアルコール中毒だ。安全委員会の追及を受け、公開尋問が始まる。さて、機長の運命は!?緊迫した演技は、今回のアカデミー賞主演男優賞候補にふさわしい。しかし、アルコール中毒の恐さ。道を外して行くエリートの愚かさ。ひとごとでは無い。
★★★★
2.「マリーアントワネット」
今、沖縄博物館でマリー・アントワネット展を沖縄タイムス社65周年記念で開催中。1789年7月14日のフランス革命が勃発した日から4日間の物語。マリー・アントワネットの朗読係が、彼女の愛人(といっても人妻だが)を、スイスに逃す為身代わりになる物語。しかし、何を言いたいのやらこの映画。フランス映画はえてしてこうだ。
★★
3.「アルゴ」
今年のアカデミー作品賞受賞。監督・主演はベン・アフレック。この男の力量はたいしたモンだ。マット・ディモンとの共作「グットウィルハンティング」でアカデミー脚本賞を受賞したのはだいぶ昔。さて、この映画はイラン革命が起きた1979年に首都テヘランでアメリカ大使館が占領され、その時逃亡した6人がカナダ大使公邸に隠れた。早く脱出させないと6人の命が危い。CIAの局員ベン・アフレックが中東を舞台にしESF映画をイランで撮影し、6人を映画スタッフに仕立てあげ空港から堂々と脱出させるプランを練る。これが実話だというのが凄い。手に汗握る展開が続く。2時間以上の時間があっという間だ。僕がロンドンに居た頃、最初のクラスでパルバネというイランからの留学生が居た。ドイツとフランスの女の子を入れて僕だけ男だが誘われてケンブリッジ迄遊びに行った事もある。彼女がテヘランに帰る前の夜、僕が勤めていたレストランに尋ねて来た事があった。当時はパーレビ国王体制で、金持ちの娘だったのでイラン革命ではひどい目に合ってないか心配だが・・・。この映画を観て思い出す。
★★★★★
4.「ジャンゴ(繋がれざる者」
クエンティン・タランティーノ監督・脚本。アメリカ南北戦争の始まる2年前が舞台。ドイツ人の歯医者が、賞金稼ぎに転職。この男冷静沈着だ。ある三人組を追っているのだが顔が分からない。一味の顔を知っているというので奴隷商品から黒人のジャンゴを買い取り、賞金稼ぎのパートナーとして銃の扱いを教える。実はジャンゴの妻はドイツ語が話せ、今は冷酷な若き農園主(レオナルド・ディカプリオ)の下で奴隷になっているという噂を聞き救出に向かう。まあ、最後はドンパチやら血しぶきが飛びかうやら。しかし、今年のアカデミー助演男優賞に輝いた、ドイツ人歯科医師の賞金稼ぎを演じたクリストフ・ヴァルツが上手い。これで2度目の受賞だ。それもタランティーノ作品で。タランティーノが脚本賞を受賞したが、小生は腑に落ちないが・・・。しかし、2時間30分は長い。
★★★
5.「危険なメソッド」(イギリス他)
かの有名な心理学者の若きユングと、既に大家として君臨するフロイトの史実に基いた物語というので、時間を作り桜坂劇場に足を運んだ。舞台は第1次世界大戦前の精神分析医ユングの下に、ロシア系ユダヤ人サビーナが馬車で運ばれてくる。美しく聡明だが精神に異常をきたしている。その表情が凄い。演技かCGか不明だが演ずるのは「ブラックスワン」でアカデミー賞主演女優賞のキーラ・ナイトレイ。ところが、ユングは彼女と性的関係をもってしまう。過激な情熱をもって迫る彼女にユングは自己保身から別れを持ち出す。彼女は、ウイーンのフロイトの下を訪れ、フロイトの治療で健全な精神を取り戻し、ロシアに戻った後、学界に名を広める。ユングも自ら精神を病むが、第1次世界大戦後完治し、フロイト亡き後精神分析や医学界で名を成す。しかしこのユング、彼女と別れた後も、又、別の患者と関係を持つのだ。こんなのアリかと思うが、今から100年も前は上流社会ではそれが許されたのだろう。
★★
6.「ジャックと天空の巨人」
小さい頃童話を読んでワクワクしたもんだ。ジャックと豆の木もそう。童話では貧しい家の子のジャックが巨大な豆の木を登って巨人の目を盗み宝物を奪って、追いかけてくる巨人を豆の木を切り倒してメデたし、メデたしで終わったが・・・。さて、映画では貧しいがイケメンの青年ジャックが、お姫様に叶わぬ恋をする。お城の中の権力争いのさ中、秘密として隠されていた豆が水に浸り天空迄伸びて行く。ひょんな事から、ジャックとお姫様が天空の巨人の国迄行くのだが、お姫様が捕まってしまい、姫を助ける為に善悪乱れた騎士団も豆の木を登る。巨人を支配する王冠や、人間を食べる巨人や、まあCGだからこそ出来る映像だ。最後は当然メデタシ、メデタシ。
★★★
(評価)
★★★★★ 傑作。見逃すと後悔するぞ!
★★★★ お勧め!映画館に走ろう!
★★★ それなりに面白い。
★★ お暇ならどうぞ。
★ 金と時間のムダ。
2013年03月27日 12:30