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読書雑感

(2011.4月)
1.「その夜の雪」北原亞以子著(新潮文庫)
イヤ、参った。実は北原作品を初めて読んだ。以前新聞の書評に載っていたので買っておいたのを大阪出張の際飛行機の中で読んだ。とにかく、文章が上手い!練られているのだ!江戸庶民の物語の短編集だが、切なくも哀しい町民の生き方にフーと嘆息も出る。今後、読み続けていきたい作家がひとり増えた。

2.「悪名の棺・笹川良一伝」工藤美代子著(幻冬舎)
笹川良一というと、昔のテレビCMを直ぐに思い出す。昭和50年以降に、子供達と一緒に「火の用心」と「一日一善」を唱えていた。「世界は一家、人類みな兄弟」のステッカーもあった。競艇を財団化し、その膨大な売上の交付金と本人の私財を全てハンセン病撲滅や福祉関係に寄付をした事は余り知られていない。認可保育園を経営している我が社のお客様が数名いらっしゃるが皆その財団からの援助で工事ができた。戦前から政財界の黒幕と呼ばれた男の意外な面に触れ興味深く読んだ。

(5月)
3.「なぜ「そうじ」をすると人生が変わるのか?」志賀内泰弘著(ダイヤモンド社)
本屋に行くと、平積みされていた。我が社でも環境整備が重要な基本方針なのでまあ買ってみるかと。1時間ちょっとで一気に読める。以前NHKTVで千葉県の「谷津干潟」の森田三郎さんという人が、死滅寸前の干潟にたった一人で入り毎日ゴミを拾い続けた。その内手伝う人が現れ、遂に13年後には水鳥の生息地として「ラムサール条約」に登録された。たった一人で先ずスタートしたそうじが、廻りを変え世の中を変えた凄い実話。

4.「闇の穴」藤沢周平著(新潮文庫)
表題作を入れ7編の短編集である。そのうちの一つ「小川の辺」が東山紀之主演で7月封切りの映画になるそうで楽しみ。これは藤沢作品の武家物だ。後は市井ものが多い。いずれも簡潔で美しい文章。しかし、何よりも彼らを取り巻く人々の心理描写が良いのだ。日本人の持つ心の美しさにいつも感動する。
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2011年05月16日 13:22
Posted by 比嘉ブラック社長
Comments(0)読書雑感
 
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